HOME >

キットデザイナー
2025.11.04

季節を愛でる「花×天然石」アクセサリー作家・*makimaki*さん|HanaCocoデザイナーズVol.3

本物のお花を閉じ込め、日常にきらめきを添えるアクセサリーや小物を作る*makimaki*さん。
聞くだけで可愛い名前ですが、作品のクオリティは本気。イヤリング、ピアス、ハーバリウム…お花の命を少しでも長くとどめて、身につける人の暮らしに溶け込ませてしまう腕前の持ち主です。

季節をまとったアクセサリー

*makimaki*さんの作品の魅力は「季節感」。
「通年使える定番アイテム」を作りがちな作家さんも多い中、彼女は逆。
「春だからこそこの色」「夏だから映える花」と、季節に合わせて作品を仕立てます。
生活の中で季節を愛でる彼女の姿勢が、そのまま作品に宿っているのです。

InstagramやYouTubeで見るとわかりますが、*makimaki*さん自身が「季節の人」。
春には春の花をうっとりと触り、夏は夏で汗をかきながらも花を愛でる。
「季節の移ろいを楽しむ」なんて難しいことを言わなくても、彼女のアクセサリーを見れば「今この瞬間を楽しむ」空気がまるっと伝わってきます。

季節を愛でる感性は、素材選びにも目を光らせます。
*makimaki*さんの作品には、ひとつひとつ意味を宿す天然石と、鮮やかで繊細なドライフラワーが組み合わされています。
石と花。資質も性質もまったく違うふたつなのに、ひとつになると不思議なほどしっくりと調和します。

見えない力と目に映る彩り、石の力強さと花の儚さ。
正反対に思える魅力が、*makimaki*さんの手によってひとつの作品になり、日常へと溶け込んでいきます。
それはまさに、自然と*makimaki*さんの共同制作物です

作品製作時のテンションは

「朝から晩まで作品に触れていたい」と言い切れる人はなかなかいません。
*makimaki*さんにとって制作は仕事であり、同じくらいの熱量で遊びでもあります。

花を触るたびに「もっと活き活きさせたい」と思えて、いつまでもワクワクが止まらないのです。
「飽きる」という言葉は彼女の辞書に存在しません。
もしあるとすれば、「飽きる」の横に「まだまだ沼りそう」と書き足してあるはず。

ダイニングテーブルがアトリエ

作業場はどこかの立派な工房かと思いきや…実はダイニングテーブル。
ご飯を食べる前に作品を端に寄せ、ご飯を食べ終わったら再び花を広げます。

家族から見れば「ご飯と花が常に同居」している状態です。

生活と制作の境界線がゼロなのが、*makimaki*さんらしさ。
このほどよい生活感が温かみになって作品へと反映されているのかもしれません。

始まりはお姉さんからの一言

*makimaki*さんがハンドメイドを始めたきっかけは、お姉さんでした。
ある日、お姉さんからいただいた大切なアクセサリーをうっかり壊してしまったのです。
「この世にひとつしかないものを修理に出すのは、なんだか気が引ける」。
そう思い、思い切って自分で直してみることにしました。
結果、アクセサリーは息を吹き返し、そして同時に*makimaki*さんのハンドメイドスイッチもオンに。

それを見たお姉さんが放った、軽やかなひと言。
「やってみたら?」
深い意味もなく、まるでお茶のおかわりをすすめるようなトーン。
けれど人生を変えるのは、このような肩の力の抜けたひと言だったりします。

壊れたアクセサリーから始まった小さな挑戦は、やがて「作る喜び」へとつながり、気がつけばハンドメイド作家という新しい花道が開けていました。
*makimaki*さんにとっては、壊したことすら「いいご縁」になりました。

最初に手がけたのはイヤリングやピアス。
プレゼントするたびに「かわいい!」と喜ばれるのがうれしくて、気づけば一年ほど夢中で作り続けていたそうです。
やがて「こんなの作れませんか?」とリクエストを受けるようになり、自然と作品の幅は広がっていきました。

今も最初に作った作品がロングセラーとして人気なのは、始まりの時点ですでに「人の心に届く作品」を作っていた証拠。
デビュー戦からホームランを打つようなもの。
これはおそらく、天性ってやつです。

ものづくりは天職

「幼い頃からものを作るのが好き」と即答する彼女。
やりたいと思ったものは一度作ってみないと気が済まない性格。
その結果、作品数は膨大に。

「試しにやってみよう」が積み重なって、いまや気づけばハンドメイド漬け。
これを天職と呼ばずして、何と呼ぶのでしょう。

周囲の声がエネルギーに

*makimaki*さんの作品には、赤ちゃんのファーストカットの髪や、亡くなったわんちゃん・猫ちゃんの毛を封じ込めたものがあります。
そこには、ご依頼してくださった方の手放せない思い出や、優しい気持ちに寄り添った温もりが込められています。

実際に手にした方からは「元気が出た」「前を向けた」といった声が届くことも少なくありません。

自分が好きで作ったものが、誰かの力になる。その実感は、*makimaki*さんにとって大きな喜びであり、次の作品を生み出す原動力となっています。

こんな人に届いてほしい

「本物のお花にこだわる人に使ってほしい」と語る*makimaki*さん。
見て「かわいい」と思うだけでなく、「本物だからこその驚きや喜び」を共有してくれる人とつながるのが何より嬉しいそうです。

「作れるの羨ましい」と言われることもあるけれど、彼女にとっては「好きだから作っていたら自然にできるようになった」だけのこと。
だから作品には、構えない自然体の楽しさがにじみ出ています。

ハンドメイドは生きがい

最後に「あなたにとってハンドメイドとは?」と尋ねると、返ってきたのはシンプルで力強い答えでした。

「生きがいです」。

好きなものを形にして、自分の手で生み出せる、
思っていたものが目の前に完成したとき、毎回新鮮に感動できる、
それはもはや趣味の域を超え、人生を支える大黒柱。

楽しそうに作っている人は、見ているこちらまで楽しくさせてくれます。
*makimaki*さんはその体現者です。
だからこそ作品を手にした人は、アクセサリー以上のもの「作り手の喜び」まで一緒に受け取るのです。

*makimaki*さんは、花をアクセサリーに閉じ込める人であり、同時に「楽しさ」をそのまま作品に詰め込む人。

暮らしの中で花と遊び、笑いながら制作し、気づけば人を元気にさせている、
そんな人を、推さずにいられるでしょうか?

*makimaki*さんのキット・オリジナル作品はこちら

*makimaki*さんの【キット】【オリジナル作品】はこちら

*makimaki*さんの“花を暮らしに閉じ込める世界”が体験できるキットや作品。
季節を彩る花とひとつひとつ意味を宿す天然石の魅力を感じてみてください。


この記事を書いた人

阪口ゆうこ
ミニマリスト/コラムニスト。Instagramフォロワー10万人超。40代以降の暮らしをテーマに、ムダを削ぎ、余白を整える生き方を綴っている。日々の生活で気づいたことや、セカンドライフの始まりに見えてきた景色を、等身大の言葉で届けている。愛猫家であり、猫たちに人生を乗っ取られがち。

コラム一覧