キットデザイナー
2025.11.04
花をまとう花を飾る310cafe(サトカフェ)さんの世界|HanaCocoデザイナーズVol.2
「310cafe(サトカフェ)」という名前を聞いたことがあるでしょうか。
Instagramの310cafeの投稿に並ぶのは、花・花・花。
けれどそれは伝統的な生け花とも、高級なフラワーアレンジメントとも少しちがいます。
もっと生活に寄り添った「親しみやすい花」です。
手がけているのは310cafeという屋号で活動している、サトさん。
呼び方はサトカフェさんでもサトさんでも良いそうですが、一度話を聞けば、誰もが気軽に「サトさん」と呼びたくなります。
話すと、サトさんの作品と同様に、親しみやすさがにじみ出ます。
コロコロとよく笑い、おしゃべりのテンポは軽快。けれど会話の端々に「花への偏愛」がのぞきます。
Instagramの310cafeの投稿に並ぶのは、花・花・花。
けれどそれは伝統的な生け花とも、高級なフラワーアレンジメントとも少しちがいます。
もっと生活に寄り添った「親しみやすい花」です。
手がけているのは310cafeという屋号で活動している、サトさん。
呼び方はサトカフェさんでもサトさんでも良いそうですが、一度話を聞けば、誰もが気軽に「サトさん」と呼びたくなります。
話すと、サトさんの作品と同様に、親しみやすさがにじみ出ます。
コロコロとよく笑い、おしゃべりのテンポは軽快。けれど会話の端々に「花への偏愛」がのぞきます。
一言で表すと「花に取り憑かれた人」
「どの作品も基本テーマは花です」とサトさんは言い切ります。
アクセサリーにすれば「まとう花」、インテリアにすれば「飾る花」。
用途は違っても、根底にあるのはいつも花。
「アジサイのような、ギュッと集合したひとつのお花を、バラバラに解体してもかわいいんですよ!」と熱弁する姿は、研究者というよりも、花に取り憑かれた人のよう。
いや、もしかすると花のほうがサトさんに取り憑いているのかもしれません。
花をばらしては並べ、花びら一枚で何時間も遊んでしまう姿は、まるで「爽やかな変態」と呼びたくなるほど。
軽やかな笑顔と語り口と、花へのねっとりとした熱狂的な探究心。
サトさんが持つそのアンバランスさが、不思議な魅力を生み出しています。

鮮度命スピード命
アイテムはすべて、お花を使ったアクセサリーやインテリア小物。
「きれいな状態を長持ちさせたいから、咲き立てを加工するのはスピード勝負です」と言います。
花の種類によってはタイムリーな仕入れが困難で、業者さんが渋ることもあり、自分で花を育てるようになったのだとか。
このタイミングで「一線を超えてしまった」感が否めません。
アトリエは自宅の一室にあります。
窓にはUVカットシートを貼り、湿度を下げ、花の色持ちを少しでもよくする工夫を凝らしています。
加工途中の花は早く乾かすことで鮮やかさが残ります。
今日の花は今日のうちに!
鮮度命!
スピード命!!
おそらく今日のサトさんも、一般人が感じることのない緊張感をお持ちでしょう。
生花が相手なので思い通りにならない場面も多く、気温や湿度の影響で真夜中や早朝に作業せざるを得ないことも。
「夜中の3時に起きて作業することもあって、本当に大変なんですよ〜」と、満面の笑み。
思い通りにならない事態が愛おしくなり始めたらホンモノです。
「きれいな状態を長持ちさせたいから、咲き立てを加工するのはスピード勝負です」と言います。
花の種類によってはタイムリーな仕入れが困難で、業者さんが渋ることもあり、自分で花を育てるようになったのだとか。
このタイミングで「一線を超えてしまった」感が否めません。
アトリエは自宅の一室にあります。
窓にはUVカットシートを貼り、湿度を下げ、花の色持ちを少しでもよくする工夫を凝らしています。
加工途中の花は早く乾かすことで鮮やかさが残ります。
今日の花は今日のうちに!
鮮度命!
スピード命!!
おそらく今日のサトさんも、一般人が感じることのない緊張感をお持ちでしょう。
生花が相手なので思い通りにならない場面も多く、気温や湿度の影響で真夜中や早朝に作業せざるを得ないことも。
「夜中の3時に起きて作業することもあって、本当に大変なんですよ〜」と、満面の笑み。
思い通りにならない事態が愛おしくなり始めたらホンモノです。

花と「無」で向き合う時間
サトさんに作っているときの気持ちを尋ねると、少し考えてから「…無ですね」と答えました。
ワクワクやドキドキといった感情の次元ではなく、ただ完成に向けて手が動き続け、
100個作っても200個作っても飽きないとのこと。
どれだけ似たデザインを作っても、完成したひとつひとつに「かわいい!!」と身をよじり歓喜してしまう、
愛情の注ぎ方に、凄みすら感じられます。
私たちが無意識にごはんを食べたり眠ったりするように、サトさんは無意識に花を手に取ります。暮らしに組み込まれた習慣そのものなのです。
爽やかな変態エピソードとしては、作業に黙々と集中した結果、知らぬ間に夜になっていたという…。
食事を忘れてしまう日もあるそうです。
普通なら「大丈夫?」と心配になる場面ですが、サトさんはケロリ。
「あ、夜だったんだ」と肩をすくめて笑います。
そのため、製作中はドラマを流して、逆に「適度に気を散らす」工夫をしているそう。
サトさんの境地になると、集中するためではなく没頭しすぎ予防。
そんな制作ルーティンも、サトさんらしさです。
ワクワクやドキドキといった感情の次元ではなく、ただ完成に向けて手が動き続け、
100個作っても200個作っても飽きないとのこと。
どれだけ似たデザインを作っても、完成したひとつひとつに「かわいい!!」と身をよじり歓喜してしまう、
愛情の注ぎ方に、凄みすら感じられます。
私たちが無意識にごはんを食べたり眠ったりするように、サトさんは無意識に花を手に取ります。暮らしに組み込まれた習慣そのものなのです。
爽やかな変態エピソードとしては、作業に黙々と集中した結果、知らぬ間に夜になっていたという…。
食事を忘れてしまう日もあるそうです。
普通なら「大丈夫?」と心配になる場面ですが、サトさんはケロリ。
「あ、夜だったんだ」と肩をすくめて笑います。
そのため、製作中はドラマを流して、逆に「適度に気を散らす」工夫をしているそう。
サトさんの境地になると、集中するためではなく没頭しすぎ予防。
そんな制作ルーティンも、サトさんらしさです。

子どもの頃から呼吸するように
「ハンドメイドを始めたきっかけは?」と問うと、「小さい頃から気づいたらやっていた」とのこと。
つまりサトさんにとってものづくりは、得意不得意の問題ではなく、呼吸に近い感覚なのです。
だからこそ、大人になってからも自然と作品を作り続け、いつしか仕事になりました。周囲が驚くほどの熱中ぶり。
家族にも「そんなにやるの?」と呆れられるくらいに、花と共に生きているのです。
つまりサトさんにとってものづくりは、得意不得意の問題ではなく、呼吸に近い感覚なのです。
だからこそ、大人になってからも自然と作品を作り続け、いつしか仕事になりました。周囲が驚くほどの熱中ぶり。
家族にも「そんなにやるの?」と呆れられるくらいに、花と共に生きているのです。
身につけてくれる人の笑顔が力になる
作品を作って嬉しく感じるのは、「家族や友人が『310cafeのアクセサリーを付けてた人がいたよ』と報告してくれた時」と話してくれました。
具体的なエピソードを尋ねると、夫の部下が偶然使っていたこともあり、「押し売りしてない?」と問い詰めたこともあるそうです。
さらに、娘さんと街を歩いていたときには「今の人、ママのアクセサリーを着けてたよ」と。
自分の目で確認できた瞬間、嬉しくて泣いてしまったと振り返ります。
部屋でこつこつと作っていた作品が、人の日常を彩っている。
愛情を注いで生まれたものが、誰かの暮らしの中に息づいている。
その瞬間こそ、ものづくりの醍醐味だといいます。
具体的なエピソードを尋ねると、夫の部下が偶然使っていたこともあり、「押し売りしてない?」と問い詰めたこともあるそうです。
さらに、娘さんと街を歩いていたときには「今の人、ママのアクセサリーを着けてたよ」と。
自分の目で確認できた瞬間、嬉しくて泣いてしまったと振り返ります。
部屋でこつこつと作っていた作品が、人の日常を彩っている。
愛情を注いで生まれたものが、誰かの暮らしの中に息づいている。
その瞬間こそ、ものづくりの醍醐味だといいます。
これから挑戦したいこと
「同業の仲間が辞めていく姿をたくさん見てきました。だからこそ続けることの難しさと力強さを感じています。おばあちゃんになっても作っていたい。それが私の大きな目標です」、サトさんは語ります。
サトさんの世界は、花への偏愛そのもの。
けれどその偏愛は不思議と爽やかで、人を笑顔にしてくれます。
サトさんの名刺に記しているのは「纏う花と飾る花」。
その言葉は、サトさんの人生そのものを映しているように感じます。
サトさん自身は「ちょっと堅いかな」と笑います。
しかし、名刺に「花に取り憑かれた爽やかな変態」とは書けませんから。
今のフレーズが正解なのです。
サトさんの世界は、花への偏愛そのもの。
けれどその偏愛は不思議と爽やかで、人を笑顔にしてくれます。
サトさんの名刺に記しているのは「纏う花と飾る花」。
その言葉は、サトさんの人生そのものを映しているように感じます。
サトさん自身は「ちょっと堅いかな」と笑います。
しかし、名刺に「花に取り憑かれた爽やかな変態」とは書けませんから。
今のフレーズが正解なのです。
310cafe さんのキットはこちら
310cafe さんの 【キット】はこちら
310cafeさんの“花をまとう世界”を体験できるキット。
手に取るたびに、花と暮らす心地よさを感じてみてください!
この記事を書いた人
阪口ゆうこ
ミニマリスト/コラムニスト。Instagramフォロワー10万人超。40代以降の暮らしをテーマに、ムダを削ぎ、余白を整える生き方を綴っている。日々の生活で気づいたことや、セカンドライフの始まりに見えてきた景色を、等身大の言葉で届けている。愛猫家であり、猫たちに人生を乗っ取られがち。